したたかなグッピーのメス


僕の毎朝の日課のひとつに、熱帯魚のエサやりがある。
横幅70センチ、高さ50センチ、奥行き40センチの水槽に尾びれを優雅に揺らしながら泳いでいるグッピーの姿は美しくもあり、可愛くもあり、いつ見ても、僕の気持ちを癒やしてくれる。

グッピーは熱帯魚の中で一番、人気ある熱帯魚だ。その理由は飼育が簡単だということ。極端な話、毎日、適量のエサを与え、水質を良質な状態に保っていれば、結構、長生きしてくれる。
今、水槽にいるグッピーも1年近く生きている。グッピーの平均寿命はオスが3〜4ヶ月だが、メスは2年とオスに比べてかなり長い。あの小さな体で2年間も生きるなんてスゴいことだよね。

ところで、グッピーのメスにはもっと驚くことがある。グッピーは卵を胎内で孵化させて稚魚を生む卵胎生という繁殖形態を持っているが、なんとメスは子どもを生む一番いいタイミングが来るまで、オスの精子を体の中に保存しておくことができるらしいのだ。しかも、複数のオスの精子を長い間、保存し、その保存した精子の中から環境にマッチし精子だけを選んで繁殖するというから、驚きだ。

また、メスは自分をオスに良く見せるために、自分より見劣りするメス、つまり、引き立て役のメスと行動を共にする習性があるという。そして、その逆に子どもを生みたくないときはオスを寄せ付けないようにするために、あえて自分より美しいメスと行動し、自分に目が向かないようにするそうだ。
グッピーのメスは見た目の可愛らしさとは裏腹で、結構、したたかなのかもしれない。

さーさぁ、グッピーたち、朝のご飯の時間だよ!




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